1. 着席会食(正餐)
婚礼、法要、テーブルマナー等に多く具られ、主に大丸(1卓10名単位)を使い、コースに合わせて自分の担当するテーブルに料理、ドリンクをサービスします。
~正餐の代表・婚礼~
正餐の代表的なサービスは婚札です。婚礼を中心に,コース料理のサービス方法や技術的な事をマスターしてください。(図[洋食婚礼のホワイトボード]参照)
図[着席会食〔正餐)]のレイアウトをよく見てください。
この会場では大丸14卓(10名がけ)+メイン(高砂)という人数で 140 ps の宴会となります。正面のステージ上が高砂と呼ばれ、左から媒酌人、新郎、新婦、媒酌令夫人となります。技術的なこと、お皿の持ち方やサーバーの使い方、サービスをするお客様の順位など、婚礼(正餐)をサービスするにあたって必須と思われることがらは、正餐をサービスする前に頭に入れておきましょう。
技術的なことは、現場で経験を重ねていくうちに当たり前に身についていくものなのですが、サービスが慣れてくるにあたって重要になってくるものは、やはり宴会に、そしてお客様に対する姿勢なのです。
~サービス人数とオーダータイム~
図[着席会食〔正餐)]のように
14卓+メインであれば,一般的にサービスパーソンは卓数 14ps+メインウェイター+裏方(ランナーと呼ばれる)がサービスにあたります。合計16psですね。この
16ps+会場の責任者(担当者)+アシスタント(担当者の補助)+常備(部屋付)計 20psで宴会を進めていきます。皆様が会場に入る、いわゆるオーダータイムは特別なことがない限り、迎賓の1時間~1時間半前です。
◎図[洋食婚礼のホワイトボード]のレイアウトを見てください。ここに書いてある事項は必ず頭に入れておいてください。当日の常備(部屋付)がこのホワイトボードを書き、人割りまでを行います。このホワイトボードの大丸の中にある名前のテーブルを皆さんが担当するわけなのです。
以後、このホワイトボード、会場のレイアウト、テーブルセッティングの図を中心に見ていきましょう。和・洋・中・折衷の全てのコースにおいて)。その前に、基本的な事項をまとめておきます。
- ドリンク、料理にかかわらず、サービスは全てメイン(高砂担当のサービスパーソン)に合わせる。
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基本的なサービス順は 反時計回り、時計回りの順とする。
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例外的にシャンパンのサービス、皿を下げるとき、皿をまくとき(持ち帰り)、コーヒーサービス、シュガークリーム、プティフールに関してのみ 時計回り一周とする。
- 料理、ドリンクのサービスは全て右出し、右下げとする。但し、プラッターサービスのみお客様の左側からサービスする(スープのチューリンサービス、シュガークリーム、プティフールのサービスも同様左側から)
- シャンパンの抜栓方法は,針金を取らずに会場に入り、ケーキ入刀と同時にお客様とは反対側、壁の方を向いて抜栓する。尚、会場内ではなく、裏で抜栓との指示があった場合でも、コルクは絶対に人に向けてはいけません。コルクがなかなか抜けなかったり、すぐに抜けてしまう場合があるので注意してください。“ケーキ入刀と同時に”というタイミングは、やはり皆さんがメインを見ていなければわからないので、このときからメインに注意を向けるようにしてください。
- サイドボードは常にきれいにしておきましょう。下げ物などを一時的に置く場所としてサイドは利用できますが、裏に行くときはサイドの下げ物に気を使い、逆に会場に入るときは、ビール、ジュース、予備のシルバーなど補充しなくてはならないものを持って会場に入るようにしてください。(常に無駄な動きをしないように注意)
- 宴会中は、ドリンクを切らさないように努力してください。灰皿交換も必ずまめに行ってください。
- お客様に声をかけられても気が付かないサービスパーソンや、料理のサービスが遅れてしまうサービスパーソンは、受け身のサービスになりがちです。会場内に立っているだけでは、お客様の状況を把握できるはずがないのです。会場全体を視野に入れて、積極的なサービスを心掛けてください。
◎ここでドリンクサービスの注意点を考えてみましょう。
以下のことは洋・和・中、どのコースでも対応できますので、しっかり覚えてください。
- グラスで主にサービスする水割り、ジュース、ウーロン茶等に関しては、必ずトレーでサービスしてください。婚礼の場合、ドリンクガールと呼ばれる飲み物を中心にサービスするウェイトレスがいることがあります。その場合はコミュニケーションを取り合ってください。しかし、ドリンクガールに飲み物を全て任せっきりにしてしまうのは禁物です。
- ボトルでサービスする物(ビール、ワイン等)は必ずラベルがお客様に向くようにサービスしてください。特にワインに関しては注ぎ終わったらボトルを回して水滴を切り、左手に持ったアームタオルでボトルの口を抜いてください。
- グラスを持つときは、出来るだけ下の方を持つように心掛けてください。口の当たる場所を持つようなことは、絶対にしてはいけません。
以上、洋食婚礼のサービスについての基本事項です。和食、中華、折衷のメニューのサービスについて、テーブルセッティングについて、スタンバイ、片付けなど正餐のサービスについては、基本的に覚えておかなくてはならないことが多くて大変ですが、図を参考にしたり、実際に宴会場の中で雰囲気を感じながら今後指導していきますので、ぜひ、頑張ってください.まずサービスに当たるときに一番大切なのば、自信を持つことです。自分はプロであるという自覚が自信につながります。

※テーブルセッティング例
■洋食婚礼
■和食婚礼
■中華婚礼
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